2024年8月26日から30日まで、トンガのヌクアロファで太平洋諸島フォーラムが開催されました。40カ国から1,500人以上の代表者が集まり、歴史的なイベントとなりました。今年のフォーラムは、これらの島国が国際的な外交でますます重要な役割を果たすようになっていることを示しています。特に、米国や中国といった大国が影響力を巡って競い合う中で、フォーラムは加盟国間の協力を深める場として重要な役割を担っています。リーダーたちは、団結して共通の課題に取り組むことの大切さを確認し、平和を促進し、強靭性を高める重要性を強調しました。
気候変動の脅威が、このフォーラムでの議論の中心となっています。海面上昇や猛暑、極端な気象が多くの島国の存続を脅かしているのです。国連事務総長アントニオ・グテーレスは、太平洋諸島が気候行動のリーダーであることを強調し、他の大国にも支援を増やすよう呼びかけました。フォーラムでは、気候災害に対する適応と強靭性を高めるための地域気候基金の設立が提案されました。また、再生可能エネルギーの導入や持続可能な漁業の実施など、地域の環境保護に対する姿勢も示されました。
フォーラムでは、ニューカレドニアにおけるフランスからの独立を求めるカナック族の抗議についても議論されました。特にこの地域での緊張を解消するために、フォーラムでは「タラノア」と呼ばれる対話が計画されています。また、オーストラリアが提案する地域警察の取り組みも、増加する外部の影響に対処し、安全保障を向上させるための意図を示しています。今年のフォーラムは、太平洋諸国が自国の権利を主張するだけでなく、国際的な安定にも貢献していることを改めて強調しています。
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