第16回締約国会議(COP16)が、コロンビアの活気ある都市カリで開幕しました。この会議には、ほぼ200ヵ国からの代表者が集まり、緊急性を増す生物多様性の減少という深刻な課題に立ち向かっています。コロンビアの環境大臣であるスサナ・ムハマドは、冒頭のスピーチで、私たちの自然界がいかに危険な状況にあるかを強く訴えました。現在、何と約100万種の生物が人間の活動、たとえば森林伐採や汚染によって絶滅の危機に瀕しています。このような厳しい現状を鑑みると、その対策は急務です。保全活動のための資金を迅速に動員し、地球の生態系のバランスを取り戻すために、具体的で大胆な戦略を展開する必要があります。
しかし、成功への道のりは容易ではありません。代表者たちは、2030年までに地球の陸地と海洋の30%を保護することを目指して奮闘中ですが、現在のところ、保護されている海域はわずか8.4%に過ぎません。このペースでは、専門家の予測によると、達成は次の世紀まで延びる可能性があります。実際、1970年以来、野生動物の個体数は恐ろしいことに73%も減少しています。この現実は、私たちの生態系の脆弱性を鮮明に示しています。もし今行動を怠れば、資源を巡る争いが激化し、さらには新たな疾病が発生する恐れもあります。受粉者や他の重要な種が消失すれば、飢饉の危機も現実味を帯びてくるのです。
COP16の中心テーマは「自然との平和」です。このテーマは、地球上の全ての地域で保全活動に向けた共同の取り組みを促進するものです。興味深いことに、このサミットでは、若者や先住民族コミュニティの参加が活発で、彼らは自然資源の持続可能な管理において重要な役割を担っています。例えば、生物遺伝資源から得られる利益を公平に地域社会と分け合う仕組みを採用すれば、地元の人々が自らの生物多様性から直接利益を得ることが可能となります。さらにコロンビアは、その豊かな生物多様性を持つ国として、他国に模範を示す存在です。言い換えれば、COP16は、地球を守る責任が単に政府のリーダーや一部の機関に限られず、私たち社会全体で取り組むべき課題であることを示唆しています。一人ひとりがこの planet において重要な意義を持つ役割を果たしているのです。
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